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性器のかゆみ
性器のかゆみは主に、
1.ナプキンやおりものシート、下着などが肌とこすれて、皮膚に炎症が生じてかゆくなる場合
2.性器の内側や周辺のデリケートな部分に細菌やカビの菌が感染してかゆくなる場合
3.けじらみなど性感染症に感染してかゆくなる場合
などがあります。
特に、生理中や排卵期のおりものが多い時期には、性器の周辺が常に湿った状態にあり、皮膚が蒸れた状態になり、ふやけて柔らかくなっているため、細菌が繁殖しやすく、ナプキンなどがこすれて皮膚が炎症を起こしやすくなりかゆくなることが多いです。ナプキンの裏面には、月経血の漏れを防ぐためビニールで加工されているものもあり、通気性が悪くなっており、生理中は特に蒸れやすくかゆみで悩む女性は多いものです。
また、ストレスがたまってイライラしているときや、抗生物質を服用しているときは、からだの抵抗力が落ち、膣の自浄作用が低下するため膣内に細菌が繁殖してしまいかゆくなることもあります。
・かゆくなってしまったら
かゆみの原因を考えます。おりものシートを使用している場合は、使用をやめ、刺激の少ない(綿などの)素材の下着をはきます。下着もこまめに交換するようにしましょう。
生理中であるなら、ナプキンを2時間おきなどこまめに替えます。トイレに行くたびにかゆみのあるところを、ウエットタイプのシートや、赤ちゃんのおしりふきなどでふき清潔な状態を保ちます。ウォシュレットなど洗浄便座で洗浄するのも効果があります。
かぶれなど、皮膚に炎症が起きていることが多いので、かゆくてもかきむしってはいけません。かきむしると性器が黒ずんでくることがあります。お風呂でも、ゴシゴシこすると悪化することがあります。ぬるま湯でマッサージするように優しく洗います。石けんも刺激があるので、肌の弱い人は使わない方がよいでしょう。体を洗うスポンジも敏感になっている肌を傷つけることがあるので指で優しく洗うようにします。
洗いすぎて、乾燥して肌がカサカサになっている場合は、ボディーオイル、ボディーミルクなどで乾燥を防ぎます。
以上のようにして、しばらくしてもかゆみが引かない場合は、市販されているデリケートゾーンのかゆみ止めを使用してみてください。これも、肌の弱い方が使用すると、悪化することがあるので注意して使ってください。
それでもかゆみが無くならない、悪化するようであれば婦人科など専門のお医者さんに診てもらいます。性感染症などに感染しているかもしれません。性感染症じゃなかったとしても、かゆみ止めの薬を処方してくれるので安心で、市販されているものより安いと思います。
・性器のかゆみを防ぐためには
性器のかゆみを防ぐにはとにかく性器の周りを清潔にすることです。ナプキンや、おりものシートが見た目あまり汚れていなくても、多くの細菌が繁殖しています。特にヒトの分泌液は、細菌にとっての栄養源でありまた、蒸れやすい場所でもあるので予想以上に繁殖しているものです。ナプキンなど長時間使用する事はやめて、2〜3時間おきに交換するようにしましょう。
また、ナプキンなどの素材は化学的に合成されたものが多く、これが原因になる場合もあります。布ナプキンやコットンタイプなど自分にあったものを利用するようにしましょう。
ナプキンでなくタンポンを使っている場合も、夜寝ている間など長時間入れっぱなしにすると、細菌が繁殖しやすく、膣内部のかゆみの原因になることがあります。寝る前などは取り出すようにしましょう。
・性器の清潔を保つ
性器を清潔に保つために、生理中などナプキンを替えるときに、デリケートな部分の汚れを拭き取る専用のシートがあります。かぶれてしまっているときは、特に清潔に保つことが重要です。トイレのたびに、赤ちゃん用のおしりふきなどでさっと一拭きするだけでも清潔になります。ウォシュレットなどで洗い流すことができればより清潔にできます。
清潔を保つためには、生理中でもきちんと湯船につかり、性器をきれいに洗いましょう。かゆみがあるときに石けんやスポンジで洗うとよりかゆみが増すことがあるので、ぬるま湯で指で洗います。石けんなどで洗いすぎて、皮膚が持っている油分を取りすぎると、乾いたときに皮膚が乾燥して、粉を吹くようにカサカサになります。こうなると、よりかゆくなってしまいます。また、お風呂で暖まると血液の循環が良くなり、生理が早く終わり不快な日が短くなる効果もあります。
膣の中を洗いすぎるとデーデルライン桿菌(かんきん)の自浄作用を弱めてしまい、炎症が悪化しよりかゆくなる場合があります。大陰唇や小陰唇などを優しくぬるま湯で洗うか、低刺激の石けんで洗うようにします。膣内は、専用の膣内洗浄ビデが市販されています。ビデを生理の後半に使用すると、膣内が清潔に保てて、膣内を洗浄するので早く生理を終わらせることができます。
膣内洗浄用のビデを詳しく説明→膣洗浄について
おりものが多くて、おりものシートを手放せない方へ。→おりものの悩み
・性器のかゆみ止め薬
かゆみは、皮膚の炎症などにより、肥満細胞と呼ばれる細胞からヒスタミンという物質が分泌されることによって生じます。ヒスタミンのはたらきを抑える、抗ヒスタミンや炎症を抑える薬が含まれている塗り薬があります。塗り薬の中には、アルコールが含まれているものがあります。アルコールは、かえってかぶれや炎症をひどくしてしまう場合があるので、ノンアルコールのものを利用しましょう。薬を塗ったところがヒリヒリしたり、赤みが出た場合は皮膚と合っていませんので洗い流すなどして婦人科のお医者さんに相談してください。
女性のデリケートな場所のかゆみ・かぶれをすばやくしずめる治療薬です。
フェミニーナ軟膏S メディカルクリームA
・薬でダメなら婦人科へ
デリケートゾーンのかゆみをとる市販の塗り薬を3日間続けて使ってもかゆみが取れない、かゆみが増す場合は、単なる皮膚炎ではなくカンジダ膣炎やトリコモナス膣炎などの感染症が考えられます。婦人科の先生に診てもらってください。性器のかゆみで婦人科に訪れる女性は非常に多いです。早めに治療により、不快な症状を抑えるだけでなく、性器のただれ、黒ずみなども防ぐことができます。
カンジダ膣炎の場合放っておくと、粉チーズのようなポロポロとした白いおりものがたくさん出てくるようになります。
細菌性の膣炎の場合は、おりものの量が増え、臭いがきつくなり、黄色や緑、茶色のおりものになります。
カンジダ・トリコモナスなど膣内部の激しいかゆみを治療する薬です。→トリコマイシンG
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