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ピル
ピルとは、経口避妊薬のことで、お薬として飲むタイプの避妊薬のことです。最近では、一般的に低用量ピルのことを指します。28日を1周期にして、初めの21日間にホルモンが含まれたピルを飲み、残りの7日間は休薬期間としてピルは飲みません。この7日間の間に、きちんと生理が起こります。
ピルは、お医者さんでピルを飲んでも大丈夫か診断してもらって、処方されます。1シートで2000円〜4000円です。保険が適用されないので少し高めです。
避妊薬なので、妊娠しないように、すなわち、赤ちゃんをつくらないようにするための薬です。避妊が目的でつくられた薬ですが、女性ホルモンのバランスをきちんと保つことができるため、女性特有の様々な症状を改善するメリットがたくさんあることがわかってきました。
・ピルの薬の成分
ピルは、女性ホルモンである黄体ホルモンのプロゲストーゲンと卵胞ホルモンのエストロゲンが含まれている薬です。低用量ピルは、これらホルモンの量を最小量で、最大限の効果が上がるようにしたものです。
黄体ホルモンと卵胞ホルモンを取るので、体の中にいつもこれらのホルモンが十分にある状態が保たれます。これは、ちょうど赤ちゃんを妊娠しているときと同じ状態です。こうなると、脳は、赤ちゃんがいるものと認識して、新しい赤ちゃんをつくるシステムを休ませてしまいます。脳の下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモンをほとんど分泌しないようになります。卵巣の中で赤ちゃんの元になる卵胞を成長させる卵胞刺激ホルモンがないため卵胞は成長せず、また、生長した卵を卵巣から放出する排卵のスイッチを入れる黄体化ホルモンがないので排卵も起こりません。このため、受精は生じることなく、妊娠しないのです。このように、薬で脳をだまして、卵巣のはたらきを休めて、赤ちゃんをつくらないようにしているのです。
脳も、卵巣も休んでいるだけなので、赤ちゃんが欲しくなり、ピルを飲むのをやめれば、再び脳も、卵巣もきちんとはたらき、すぐに赤ちゃんができるようになります。赤ちゃんにピルの影響が出ることもありません。
・ピルの避妊効果と性感染症
以上のように、ピルは、優れた避妊の効果を持つため、きちんと決められた方法でピルを飲んでいれば、ほぼ100%避妊ができるのです。コンドームでも避妊はできますが、セックスの始めから終わりまできちんとつけておかねばならなかったり、途中ではずれたり、破れたりするためまれに避妊に失敗することがあります。絶対に妊娠したくないときには、ピルをお勧めします。
ただし、ピルを飲んでいればコンドームなしでセックスしてもまず妊娠しませんが、性感染症には気をつけてください。ピルは、性感染症には対応していません。性感染症の最も簡単な予防法は、やはり、コンドームです。最近、特にクラミジアやパピローマウイルスの感染が爆発しています。ピルを飲んでいるため、コンドームなしでセックスをする若者が増えていますが、これらの感染症に十分注意をしてください。もしものときを考えるなら、ピルとコンドームを両方利用することです。
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ピルのおはなし
↑ピルのページで協力頂いているウミノ様の著書です。 |
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