生理痛・月経困難症への対処

・鎮痛剤・痛み止めの薬を利用する。

 生理痛が始まりそうだったら、生理痛になる前に痛み止めの薬、鎮痛剤(ちんつうざい)を飲んだ方が良いです。
 痛みの原因プロスタグランディンのはたらきを抑える薬の成分はイブプロフェンです。イブプロフェンを含んだ薬は、薬局でたくさん販売されています。生理痛に効果が高い鎮痛薬をいろいろ試してみて、自分の体にあう薬を見つけてください。

 鎮痛剤は、痛みが激しくなってから服用すると非常に効果が少なくなります。痛みが激しくなっているときは、体中にプロスタグランディンが行き渡ってしまっているためです。早めに飲むのがポイントです。
 毎回、生理の期間ずっと飲んだとしても、ほとんどの場合、副作用が出ることはまずありません。

 生理痛を我慢して過ごすのはあまりよいことではありません。痛み止めの薬を飲むと癖(くせ)になるとか、体に悪いとか言われますが、生理痛を我慢して過ごすストレスの方が体には良くありません。毎月毎月、生理が来るのが嫌で、生理痛を我慢して…と大きなストレスを抱えて生活することになってしまいます。
 痛みを我慢すると、そのストレスにより痛みホルモンのプロスタグランディンがより多く分泌されるようになりさらに痛みが増してしまいます。 なんだか今日は痛くなりそうだなと感じたら、なるべく早く鎮痛剤を飲むようにしましょう。

・血行を良くする。

 鎮痛剤だけでなく、日頃の生活でも痛みを抑えることができます。
 血行(けっこう)が悪いと、血液が流れにくくなってうっ血が多くなったり、痛みの成分がたまったりと痛みを引き起こしやすくなります。そのため、血行を良くするよう心がけると痛みを和らげることができます。
 血行を良くする方法は、まず体を温めることです。下着や腹巻き、靴下、カイロなどで体が冷えるのを防ぎます。短いスカートで寒さを我慢するのはやめた方がいいかもしれません。
 少しぬるめのお風呂に、のんびりリラックスしながら入るのも血行を良くします。 適度な運動やストレッチ体操なども効果があります。

・婦人科の先生に相談する。

 生理痛対策をいろいろしたり、薬を飲んでも痛みが全然和らがない場合は、産婦人科の先生に相談してください。
 生理痛を和らげる薬がたくさん開発されていますので良い薬と出会えるかもしれません。

 また、女性特有の病気によって生理痛が生じている場合もあります。最近は、子宮内膜症が激増しており、これが原因で生理痛が生じていることもあります。早期の適切な処置が大きな効果を上げることにつながります。

 経口避妊薬ピルは、子宮内膜の肥大を抑えるため、経血の量が少なくなり生理痛を和らげるはたらきがあります。
 ピルを飲み始めて生理痛が解消される人は比較的多いです。特に、子宮内膜症による生理痛には効果があるようです。

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