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精液(せいえき)
精液は、精子(精液の1%)と前立腺液(ぜんりつせんえき)(約3分の1)と精嚢腺液(せいのうせんえき)(約3分の2)、尿道球腺液(にょうどうきゅうせんえき)からなります。乳白色で少し黄色みがかった粘りけのあるアルカリ性の液体です。1回の射精による精液は4〜5ミリリットルくらいで、この中に3〜4億の精子が含まれています。
・精液が射精されるまで
精子は、精巣で作られ、精巣の上部にある精巣上体へ運ばれ成長し成熟した精子になります。性的な刺激により性的興奮が高まると精子は、精管を通り精管膨大部へと運ばれます。射精が始まると、精管膨大部の精子は前立腺の上部にある精嚢からの精嚢腺液と前立腺からの前立腺液と混ざり合い、前立腺を通過すると、尿道球腺からの尿道球腺液と混ざり合い、尿道へと勢いよく進み、陰茎の先端の尿道口から精液が放出されます。
射精後、精巣でつくられる精子は約3日でいっぱいな状態になります。そのまま射精しないと古い精子から順番に体内に吸収されていき老廃物として排出されます。また、夢精(むせい)のように性的な夢を見て射精することもあります。
・精子について
精子は、精液全体の約1%といわれています。精液が、乳白色なので乳白色の部分全部が精子だと思われているようですが、目で見ることができるようなものではありません。精子は、長さが0.05ミリメートルで、顕微鏡などを使わないと見えません。
精子の先端には男性(父親)側の遺伝情報DNAがつまった頭部、その後ろには、エネルギーを作り出すミトコンドリアがぎっしりつまった部分があり、ここから精子が泳いでいくためのスクリューのようなべん毛が伸びています。べん毛を使って移動する速さは、秒速3ミリメートルといわれています。射精後、子宮を通過して子宮頸管に卵子があれば早くて数分、また2時間程度で受精する可能性があります。
・前立腺液について
前立腺から分泌される前立腺液は、精液の約3分の1を占める白くにごったドロリと粘りけのあるアルカリ性の粘液で、精液特有の臭いは、前立腺液の臭いです。前立腺液には、精子を元気にさせ活性化する亜鉛などの成分が含まれており、射精後すぐに精子が動き始めることができます。
・精嚢腺液について
精嚢から分泌される精嚢腺液は、精液の約3分の2を占める透明に近いうすい黄色の少し粘りけのある、ヒアルロン酸の成分を持ったゼリー状の分泌物で果糖を主とする栄養が含まれています。この栄養を使って、精子は元気に動き回ることができるようになります。
・精液の味など
精液はアルカリ性の液体なので、一般的になめると苦い味がします。体内で作られる分泌液なので、男性の健康状態、栄養状態によって変化することもあるそうです。もちろん飲んでも消化され、妊娠することはありません。
精液の成分は、飲み込んでも安全なものからできていますが、性感染症などに感染していると口の中やのどに性感染症が感染しやすくなります。タンパク質が主成分なので、精液に対してアレルギー反応を起こす人もいます。
肌にかけると、肌がきれいになるなどと言われますがそのようなことは化学的に起こりません。逆に、精液の中に含まれる酵素のはたらきにより、肌が突っ張るような感覚が生じます。
・精液アレルギー
精子は、女性側にとっては他の細胞で、体内への異物・侵入物であり、ウイルスや花粉などと同じようなアレルギー反応を起こすことがあります。
肌が赤くなったり、かゆくなったり、ヒリヒリしたりと人それぞれですが、精液でのアレルギー反応は非常に稀です。
婦人科では性感染症と間違えられることもあるので、セックスなどで精液が肌に触れるといつも反応が出るようであれば、精液を腕などの肌のデリケートなところでも反応するか確認して、婦人科の先生に相談してください。
アレルギー反応が強い人は、口やのどなどで反応が起こり、呼吸困難になることもあるようです。
・精液の量や、勃起のことが気になる方へ
精液の量や、元気な精子の数は泌尿器科、婦人科などで調べてもらうことをお勧めします。
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体のこと、もっと、知りたい方へ
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